パス・ディレクトリとは?開発で必須なパスの基本知識と読み方を解説!

【 2025/04/26 20:48 更新 】
目次

    IT用語の「パス」と「ディレクトリ」とは?

    「パス」・「ディレクトリ」の意味は以下の通りです。

    • パス    :ファイルやフォルダーがある住所のこと。
    • ディレクトリ:フォルダーのこと。
    ディレクトリ・ファイルのイメージ
    こじはな
    フォルダーかディレクトリか呼び方は人による!
    こじはなはフォルダーって呼んじゃうかな〜

    パスの表記はこんな感じ

    パスは以下のように表記します。

    ./directory01/css/style.css

    【 例のパスの読み方 】
    「現在のディレクトリ内の"directory01"ディレクトリ内の"css"ディレクトリ内の"style.css"ファイル」

    パスが必要なタイミング例

    パスが必要なタイミングは意外に多いです。

    • HTMLファイルのheadタグなどで他ファイルを読み込ませるとき。
    • CSSで画像や他ファイルを読み込ませるとき。
    • コンピュータでパスが関係する設定をするとき。
    • コマンドで操作するとき。

    ここで挙げたもの以外にもたくさんパスを使用する機会はあります。

    パスの種類「絶対パス」・「相対パス」とは?

    「絶対パス」・「相対パス」の意味は以下の通りです。

    • 絶対パス:ルートディレクトリやホームディレクトリを基準に表記したパスのこと。
      初めから目的ディレクトリ/ファイルまでのパス。
    • 相対パス:今いる場所を基準に表記したパスのこと。主にカレントディレクトリ表記が基準。
      現在地から目的ディレクトリ/ファイルまでのパス。

    「ルートディレクトリ」「ホームディレクトリ」「カレントディレクトリ」については後述します。

    【 絶対パスの例 】

    /Users/user01/Desktop/directory01/css/style.css

    【 相対パスの例 】

    ./directory01/css/style.css

    パスで使う重要な表記ルール

    パスには様々な表記ルールがあります。

    「〇〇ディレクトリ内の」:"(ディレクトリ名)/"・"(ディレクトリ名)\"

    パス上で「〇〇ディレクトリ内の」を意味するのに、Linux/macOSは"(ディレクトリ名)/"・Windowsは"(ディレクトリ名)\"と表記します。

    ルートディレクトリの"/"・"\"とは別物!

    次節で説明する「ルートディレクトリ」も同様に"/"・"\"と表記しますが、ここでの"/"・"\"は全く別物です。
    「〇〇ディレクトリ内の」と表したい場合は必ずディレクトリ名とセットで表記します。

    /「〇〇ディレクトリ内の」:「(ディレクトリ名)/」の例 】

    ./directory01/css/style.css

    「〇〇ディレクトリ内の」:「(ディレクトリ名)\」の例 】

    .\directory01\css\style.css

    :Linux, :macOS, :windows

    ※CSS・HTMLについては/と同じ書き方です。

    については\¥で表現される場合があります。

    パス上の"〇〇/"・"〇〇\"が「〇〇ディレクトリ内の」という意味です。

    '(ディレクトリ名)/'・'(ディレクトリ名)\'についてパスを指定したときのディレクトリ構造のイメージ
    例のパスの意味

    「現在のディレクトリ内の"directory01"ディレクトリ内の"css"ディレクトリ内の"style.css"ファイル」

    ルートディレクトリ:"/"・"\"

    ルートディレクトリとは、コンピュータ上のフォルダー/ファイルすべてを内包する一番大元のディレクトリです。
    パスの一番左に、Linux/macOSは"/"・Windowsは"\"を記載します。

    【基準】

    • ルートディレクトリ。コンピュータ上の一番大元のディレクトリが基準。
    • 開いているディレクトリは関係ない。
    ポイント

    ルートディレクトリ:"/"・"\"は絶対パスとして使用します。

    "(ディレクトリ名)/"・"(ディレクトリ名)\"の"/"・"\"とは別物!

    前節で説明した「〇〇ディレクトリ内の」の表記も"/"・"\"がありますが、全く別物です。
    「ルートディレクトリ」の"/"・"\"は一番大元のディレクトリを表します。

    / ルートディレクトリ:「/」の例 】

    /Users/user01/Desktop/directory01/css/style.css

    ルートディレクトリ:「\」の例 】

    \Users\user01\Desktop\directory01\css\style.css

    :Linux, :macOS, :windows

    ※CSS・HTMLについては/と同じ書き方です。

    については\¥で表現される場合があります。

    パスの一番左の"/"・"\"がルートディレクトリです。

    ルートディレクトリ'/'・'\'についてパスを指定したときのディレクトリ構造のイメージ
    例のパスの意味

    ルートディレクトリ内の"Users"ディレクトリ内の"user01"ディレクトリ内の"Desktop"ディレクトリ内の"directory01"ディレクトリ内の"css"ディレクトリ内の"style.css"ファイル」

    ホームディレクトリ:"~/"・"%USERPROFILE%/"

    ホームディレクトリとは、コンピュータ上のユーザーのデータ保存用のディレクトリです。
    パスの一番左に、Linux/macOSは"~/"・Windowsは"%USERPROFILE%/"を記載します。

    【基準】

    • ホームディレクトリ。コンピュータ上のユーザーのデータ保存用のディレクトリが基準。
    • 開いているディレクトリは関係ない。
    ポイント

    ホームディレクトリ:"~/"・"%USERPROFILE%\"は絶対パスとして使用します。

    / ホームディレクトリ:「~/」の例 】

    ~/Desktop/directory01/css/style.css

    ホームディレクトリ:「%USERPROFILE%\」の例 】

    %USERPROFILE%\Desktop\directory01\css\style.css

    :Linux, :macOS, :windows

    ※CSS・HTMLについては/と同じ書き方です。

    については\¥で表現される場合があります。

    パスの一番左にある"~/"・"%USERPROFILE%\"がホームディレクトリです。

    ホームディレクトリ'~/'・'%USERPROFILE%\'についてパスを指定したときのディレクトリ構造のイメージ
    例のパスの意味

    ホームディレクトリ内の"Desktop"ディレクトリ内の"directory01"ディレクトリ内の"css"ディレクトリ内の"style.css"ファイル」

    カレントディレクトリ:"./"・".\"

    カレントディレクトリとは、現在開いているディレクトリです。
    パスの一番左に、Linux/macOSは"./"・Windowsは".\"を記載します。

    【基準】

    • 開いているディレクトリが基準。
    ポイント

    カレントディレクトリ:"./"・".\"は相対パスとして使用します。

    / カレントディレクトリ:「./」の例 】

    ./directory01/css/style.css

    カレントディレクトリ:「.\」の例 】

    .\directory01\css\style.css

    :Linux, :macOS, :windows

    ※CSS・HTMLについては/と同じ書き方です。

    については\¥で表現される場合があります。

    パスの一番左にある"./"・".\"がカレントディレクトリです。

    カレントディレクトリ'./'・'.\'についてパスを指定したときのディレクトリ構造のイメージ
    例のパスの意味

    現在のディレクトリ内の"directory01"ディレクトリ内の"css"ディレクトリ内の"style.css"ファイル」

    「1つ戻って」親ディレクトリ:"../"・"..\"

    パス上で親ディレクトリ(内包してるディレクトリ)として、Linux/macOSは"../"・Windowsは"..\"と表記します。
    簡単な言葉にすると「1つ戻って」です。

    パス上の一番左に"../"・"..\"を表記すると、現在開いているディレクトリの親ディレクトリという意味になります。

    【基準】

    • パスの一番左が”../”・”..\”の場合、開いているディレクトリが基準。
    ポイント

    親ディレクトリ:"../"・"..\"は相対パスとして使用します。
    また、パス上の一番左・パスの途中どちらにも使われます。

    / 親ディレクトリ:「../」の例 】

    ../Desktop/directory01/css/style.css

    親ディレクトリ:「..\」の例 】

    ..\Desktop\directory01\css\style.css

    :Linux, :macOS, :windows

    ※CSS・HTMLについては/と同じ書き方です。

    については\¥で表現される場合があります。

    パス上の"../"・"..\"が親ディレクトリ「1つ戻って」を意味します。

    親ディレクトリ'../'・'..\'についてパスを指定したときのディレクトリ構造のイメージ
    例のパスの意味

    現在のディレクトリから1つ戻って"Desktop"ディレクトリ内の"directory01"ディレクトリ内の"css"ディレクトリ内の"style.css"ファイル」

    HTML・CSSでパスを使う例

    HTML・CSSの開発をしているとパスを使用する場面が出てきます。
    パスの使用する例をご紹介します。

    HTMLのimgタグで画像を表示する

    imgタグは画像を表示するためのタグです。
    属性src画像のパスを書きます。

    属性とは

    HTML要素の内容や動作を調整するために追加する値のこと。
    要素の開始タグ内に配置され、「名前=値」の形式で書きます。

    上のHTMLをブラウザで表示すると、こんなかんじになります。

    桜の画像をブラウザで表示したイメージ

    【 パスのイメージ 】

    imgタグについてパスを指定したときのディレクトリ構造のイメージ

    HTMLのaタグで別ページへ遷移させる

    aタグを使うと別ページや外部サイトへのリンクが作れます。
    ここでは別ページのリンクとして説明します。

    上のHTMLをブラウザで表示すると、こんなかんじにリンクになります。

    aタグをブラウザで表示したイメージ

    【 パスのイメージ 】

    aタグについてパスを指定したときのディレクトリ構造のイメージ

    headタグでCSSファイルを読み込むとき

    headタグ内には、CSSやJavaScriptファイルなどパスを指定して別ファイル呼び出すことができます。

    linkタグの属性"href"にCSSファイルパスを指定します。

    【 HTMLファイル 】
    【 test.css 】

    上のHTMLをブラウザで表示すると、こんなかんじになります。

    CSSをHTMLへ反映させてブラウザで表示したイメージ

    【 パスのイメージ 】

    headタグ内のstyleタグにパスを指定したときのディレクトリ構造のイメージ

    まとめ

    • 「パス」はファイルやフォルダーがある住所のことで、「./directory01/css/style.css」のように表記。
    • 「ディレクトリ」はフォルダーのこと。
    • 「絶対パス」は初めから目的ディレクトリ/ファイルまでのパスで、ルートディレクトリやホームディレクトリを基準に表記。
    • 「相対パス」は現在地から目的ディレクトリ/ファイルまでのパスで、主にカレントディレクトリを使う。
    • "(ディレクトリ名)/"・"(ディレクトリ名)\":パス上で「〇〇ディレクトリ内の」を意味する。
    • ルートディレクトリ "/"・"\":コンピュータ上のフォルダー/ファイルすべてを内包する一番大元のディレクトリ
    • ホームディレクトリ "~/"・"%USERPROFILE%/":コンピュータ上のユーザーのデータ保存場所
    • カレントディレクトリ "./"・".\":現在開いているディレクトリ
    • 親ディレクトリ "../"・"..\":パス上の親ディレクトリ(内包してるディレクトリ)を意味し、簡単な言葉にすると「1つ戻って」となる。

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    【 2025/04/26 20:48 更新 】